第16回 オタサーの姫殺人事件
書店で並んでいるところを見て思わずジャケ買い。
読んだら最高に面白かったので書き留めようと思いました。
「オタサーの姫殺人事件」
マガジンエッジで連載中。荒木宰先生が執筆されています。
翔桜館大学2年生4人で構成される漫画・アニメ同好会。新作アニメについて語り合う彼らのもとに突如、「姫城しいな」という新入生が入部。
三次元の女など不要なんて言っていたオタサーの4人も彼女にデレデレです。
そんな中の一人、エロ同人を書く青鹿考路くん。
可愛いルックスの上にオタク、社交的で優しいといった、まさにオタサーの姫の典型である姫の魅力に惹かれていきます。
そして突然、姫の提案で学園祭に向けてアニメの考察本を販売することとなったオタサー。
学園祭に向けてオタサーのメンバーは準備を進めていき、買い出しに行ったりカラオケでともに時間を過ごしたりと、青春を謳歌。
来たる学園祭当日。順調にアニメの考察本は売れますが、姫の姿がいないことに気づく青鹿君。
心配になって部室に走ったそこには
大量のゲームや同人誌が散乱したうえでアニメのフィギュアが口に突っ込まれて大の字になって死んでいる姫の姿がありました。(何を言っているかわからねーと思うがまさにこの状態です)
姫の死によりアニメ・漫画同好会は当然廃部。姫の死に悲しむ4人ですがなんと、
4人全員が姫と付き合っていたことが判明。予想はしていましたがあちゃーって感じですね。しかも、青鹿君以外の3人は体の関係を持ってしまったというトンデモ事実が発覚。事実を知った彼らは自分たちを騙していた彼女に対してビッチとボロクソ発言。
彼女に特に入れ込んでいた青鹿君は彼女のことをかばいますが
結果4人の中も劣悪になり、サークルクラッシュ。当たり前だわ。
しかし青鹿君あきらめません。本当にただのビッチではないことを証明するために彼女のことを調べようと動き始めますが進展なし。
そんな彼のもとに、突如、姫城しいなの双子の妹、姫城るいなが現れます。そして彼女は言います。
ーーーー「お姉は殺されたんだよ!」
オタサーの姫殺人事件の始まりです。2巻がめちゃくちゃ気になる1巻の引きでした。
私がいいなぁと思った点が、オタクとオタサーの姫の典型的な特徴を描写しているのがオタクの身としては「フフッ」となった点でした。
オタサーの姫こと姫路しいなちゃん(表紙の女の子)はゆるふわ系ファッションで、オタサーのみんなに積極的に話しかけて笑顔が絶えず
ルックスはアイドル級にカワイイ、おっぱいが大きい、スカートは短めと、
さらには会話の際、ボディタッチがやたらと多い上に、オタク知識もきっちりとある彼女は、リアルな女性と関りがあまりないオタクからすれば最高の姫です。
というか自分もオタクなのでスゴイわかりますが、このタイプの女の子は凄いチヤホヤしたいというか、あわよくばお付き合いしたい気持ちがスゴイわかります。
そして主人公の青鹿考路くんですが、可愛い女の子の一挙一動に対してドギマギする童貞オタクの典型です。彼女のためなら夏コミをも諦めたくらいです。
彼の思いが一途ととっていいのか、彼女があまりにも思わせぶりな態度をとりすぎなのかはわかりませんが、とにかく青鹿君の彼女へはベタ惚れです。
そんな彼だからこそ、彼女が死んでしまった事実に対して向き合おうと行動したのでしょうね。
さてこの物語、まだまだ序盤ですが、オタクとしての協調という意味では1巻から楽しめる内容でした。1巻の時点ではまだ事件推理には入っていないために乗り出し部分といったところでしょう。
ここでは謎が2つ浮上しています。
まず当然ですが姫を殺した犯人は誰なのかということ。
2つ目は、姫は本当に男を惑わすビッチだったのかということです。
ただの殺人事件だったら犯人見つけてはい終わりでしょうが、姫本人の本性がもう一つの謎であり、事件の真相に近づく手がかりになるんじゃないでしょうか。
オタク男からすれば理想の女性が実は隣の友達と肉体関係を持っていたのも結構な事件ですのでそこを含めて解決に導いてほしいですね。
連載しているマガジンエッジが月刊誌なので、ゆっくりなペースではあると思いますが、1話1話のボリュームは読みごたえがあるものです。
2巻以降での展開がまさに物語の本筋といったところでしょう。
まだまだ1巻はホントにほんの序章にすぎません。
オタサーの姫殺人事件はいかに・・・!?